コム・ビン・ザンというのは、大衆食堂のこと。ベトナム人の普段の胃袋でもある、いわば庶民的な定食屋さんで、気軽に美味しい家庭料理に出会うことができます。
食堂のおかずは、地方によっても色々と変化があり面白かったので、食べたものをメモしておきます。
ホーチミンの路上飯屋。ごはんの上におかずをのっけるのは、南部らしいスタイル。
肉詰め豆腐のトマト煮込み、マッシュルームのオムレツ、さつまあげ、キャベツと人参の塩炒め。スープは、キャベツのトマトスープでした。とにかく甘い、濃い、ゆえに私は美味しい。
中部地方、フエのコム・ビン・ザン。いつも大人気。
ゆで豚肉ともやし(小エビの発酵味噌添え)、川魚の甘酸っぱい煮付け、かぼちゃ(身、蔓、花)と牛肉のヌクマム炒め。スープは、苦瓜とエビのあっさりスープ。唐辛子をふんだんに取り込んで、辛くしあげるのがフエ流。
ハノイのローカルレストラン。
地鶏の塩焼き1/2羽(たっぷりのタデと、塩こしょうレモン)、豆腐と塩漬け卵の炒め物、ゆでた隼人瓜の蔓(ピーナッツごま塩、ゆで卵入り醤油添え)。スープは、からし菜と川魚のスープ。ここは食堂ではないのですが、北部の素朴な家庭料理に開眼しました。
こうやって食べ比べてみると、南から北へ上がるにつれ、だんだん砂糖が抜け落ちてゆく感じがよくわかります。