とうもろこしを炊きました。
che bap(チェー・バップ)という、ベトナム中部地方のおやつ。
これを食べると、子供の頃に大好物だった、ケンタッキーフライドチキンのコーンサラダを思い出す。薄ぺっらいプラスチック容器から、黄色の粒々をじゃくじゃく飽きるほどほおばれた、あの甘い幸福に似ているのです。
それにしても、レッスン以外であまり冷房をかけないうちの台所は、まるで熱帯地方のどこかのよう。
滴り落ちる汗を拭いながら、野菜を刻み、魚を蒸し、肉を炒める。流しっぱなしのCDデッキからは、大滝詠一がココナツ ココナツと歌っている。そして缶ビールでも飲み干せば、このうえなく爽快な夜になる。力強い夏の到来です。