常日頃、やれベトナム鍋だ汁かけ御飯だと騒いでいるせいか(もちろんそれが本業)、えっフレンチとか食べるの?と周囲からは疑われる身ですが、大好きですフレンチ。洋食に関してはイタリアよりもフランス、新しく斬新な皿よりも断然クラシック、特にヴォリュウムのある力強い料理が好みです。赤ワインがすすめばもう言うことはなし。そうしてやっぱり、こういうのは秋冬が似合うと思います。
先日、鴨と雉をいただきました。
フランス料理店には、ジビエの季節が到来。一般的にジビエとは、「野生として生きていた動物を狩猟によって捕獲したもの」と定義されるそうです。わざわざ食べに出かけるということはありませんが、メニューにあれば迷わずオーダーしてしまいます。
鴨肉は燻製にしたものを薄くスライスし、挽き立ての黒胡椒をふりかけて。雉肉はシンプルにローストし、こんがり焼いた甘い近江蕪を添えて。一口でもねっとり濃厚な鴨、大胆ながらもすっきりと淡白な味わいの雉。同じ野鳥といえども、赤と白のように対照的な食材。
すでに新年の空気を漂わせ始めた街並みを眺めながら、亥年か…ああぼたん鍋食べたい。などと邪な食欲を抑えきれない、今日この頃です。