料理撮影をやっていて、鎌倉の食材事情に少し詳しくなりました。いくつかあるスーパーの特徴や品揃え、それぞれの値段は安いのか高いのか、この食材はここで買ったほうがおいしそう、などなど。
鎌倉駅からほど近く、野菜ばかりを扱う「鎌倉農協連即売所」という市場があります。
福井さん曰く、鎌倉には鎌倉野菜、というブランドがあるのだそうです。京野菜みたいなものでしょうか。
4、5年前、
伊藤忍さんの料理教室がまだ鎌倉で開かれていた頃、私は教室へ足を運んだ帰りに、よくここを訪れていました。暑い時季には国産のレモングラスや唐辛子がフレッシュで手に入るし、当時はまだまだ触れたことのなかった珍しい葉野菜や、それから香菜なんかもどっさりと安価で売られていたものです。最近では、鎌倉にフレンチやイタリアンのレストランがめきめき伸びているせいか、洋野菜を扱う農家さんがぐっと増えたらしい。先日私が行ったときには、「イタリアンサラダミックス」というなんとも手軽なセットまで売られていて、思わず「へぇ!」と感嘆してしまいました。
写真は某日の購入品、赤いからし菜(おひたしにしたら、ゆで汁が鮮やかな紫色になった)、白いラディッシュ、アジアのよりも線が細い香菜です。
市場の野菜の良いところは、ビニール袋や発泡スチロールの過剰包装がないところ。野菜が窮屈そうに見えるので、私はそういうものが全然好きじゃないのです。無造作に雑然と並べられた野菜は、冷やかすだけでも鮮度がいっぺんにわかるし、鼻を近づければ匂いだって瞬時に感じられて素晴らしいな、と心底思う。
うちの近所にもあればええのになぁ、と思うもの、近頃は外国の青空市場に加え、鎌倉の連売も仲間入りです。