ベトナム南部食堂
2014-05-01T13:48:17+09:00
ayuchao
ベトナム&タイの料理、日々の酒のアテ、あらゆるシーンで肩の力が抜けた料理が得意。京都在住。旅と呑み好き。
Excite Blog
ブログの引っ越し
http://nambo.exblog.jp/19738727/
2014-05-01T13:46:00+09:00
2014-05-01T13:48:17+09:00
2014-05-01T13:46:13+09:00
ayuchao
お知らせ
これにともない、こちらのブログも引っ越します。新しいブログは下記ページ内に書いてゆきますので、今後も変わらぬご愛読をよろしくお願い申し上げます。
5月&6月のレッスンスケジュール、新しいイベント情報などもアップしています!
料理教室Nam Boのホームページ
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今月のレッスン風景
http://nambo.exblog.jp/19725792/
2014-04-27T22:46:00+09:00
2014-04-27T22:52:23+09:00
2014-04-27T22:46:39+09:00
ayuchao
料理教室こぼれ話
今月のタイ料理教室で作っている「ゲーン・ハンレー」。
ミャンマー風カレー、チェンマイカレーともよばれるタイ北部地方の名物料理です。たっぷりのハーブやスパイスで漬けた豚バラ肉にじっくりトロトロと火を入れ、しょうがで味の背筋をしゃんとさせ、ピーナッツでコクも出し、しあげに酸味を加えてさらなる奥行をめざす。ココナッツミルクを使わないので、タイカレーというよりも煮こみ料理のような風情。爽快と濃厚を両立させる、その絶妙な味のバランス感覚に目をみはります。
私にとってのタイ料理のおもしろさは、ずばり五感へ突きぬけるような味と香り。
甘くて辛くて酸っぱくて、さっぱりさせたと思えば脂っこくもあって…と、あらゆる味覚の要素をこれでもかというくらいにかけ算するのが、タイ料理の真骨頂と思う。それからたとえば、レモングラスをすりこぎでガシッとたたいて軽くつぶす、こぶみかんの葉を半分に折って葉脈をちぎりとる。にんにくや赤わけぎ、パクチーの根っこも臼のなかでたたきつぶすと、途端に香りの粒が空気に舞う。タイ料理を作っているときの香りには勢いがあって、そこからもうおいしさが始まっているような気がするのです。
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ベトナム粥の思い出
http://nambo.exblog.jp/19718834/
2014-04-25T22:02:00+09:00
2014-04-25T23:14:51+09:00
2014-04-25T22:02:53+09:00
ayuchao
料理教室こぼれ話
今月のリクエストレッスンで作った、ベトナムの海鮮粥。スルメや白身魚、えび、あさりなどでダシをとり、たっぷりの香り野菜や黒こしょうをトッピングし、レモンをしぼってさわやかに食べます。日本では地味なお粥も、ベトナムでは具だくさんなのがスタンダードスタイル。
実はいうと、ずっとお粥という食べものが苦手だった私。もともと米をあまり積極的に食べないうえに、だいたいが体調の悪いときに食べるから、味もぼんやりもったりしていて全然おいしくない。そんな私をあるとき開眼させてくれたのが、なにをかくそうベトナムのお粥でした。
いちばん思い出深いお粥は、カントーというメコンデルタの街で、バイクタクシー運転手のハウさんと一緒に食べた朝ごはん。
ハウさんとは3日間の契約中、その朝は6時に起きて水上マーケットを見に行くというのに、私は慣れない暑さにまいって体調をくずしていました。そんな私をまずは市場の屋台へ連れて行き、とにかく食べなさいと彼がすすめてくれたのが、雷魚のお粥でした。なみなみと湯気のあがったどんぶりを手渡され、おずおずとレンゲを沈める私に、ハウさんはスダチみたいな柑橘をぎゅーっとしぼる手つきを教え、二カッとおいしそうな顔で笑った。同じようにしてからどんぶりを抱えてかっこむと、ヌクマムの香りに柑橘のさわやかな香りがまざって、みるみるお腹がすいてくるのがわかった。魚の淡泊なダシをたっぷり吸った米が、ゆっくりゆっくり、弱った体を元気にしてくれるのです。日がのぼってきた青空食堂はすでに蒸し暑く、黒こしょうがガツンときいたスパイシーなスープをすすれば汗が流れ落ちる。昔から知っていた食べものなのに、それは初めて出会うやさしい味がした。ハウさんを見てみたら、私のことなんてお構いなしに、船頭さんと煙草をふかしながらなにやら楽しそうに話していました。
そんなわけで、ベトナムのお粥を食べるたび、私はハウさんの笑顔を思い出す。日本でベトナム料理を作ろうとすると、あの店のあの料理がおいしかったなぁ、真似してみたいなぁというよりも、むしろ二度と再現できないシーンがふとよみがえってきて、途方にくれることのほうが多いのです。
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新刊発売!
http://nambo.exblog.jp/19693023/
2014-04-18T16:13:00+09:00
2014-04-18T16:32:32+09:00
2014-04-18T16:13:49+09:00
ayuchao
仕事あれこれ
タイトルにズバリと表現されたとおり、ゆるいおつまみの本。中身はこのようなラインナップです。
1章 コンビニ de ゆるつま
2章 なにか、サラダ
3章 ●●さえあれば…!
4章 ゆるつまダイエットの部
5章 おかづまみ
ミスマッチな素材をまぜたり和えたりするだけ、の楽しいおつまみや、
日本酒党におすすめしたい渋い肴たちもいれば、
牛スジ煮やからあげ、豚キムチといったガッツリ皿のツボもおさえつつ、
個人的にはいちばんよく作っている、野菜たっぷりサッパリ系おつまみもたくさん。
コラムページでは、イラスト描きに挑戦しました。
私の家呑み精神は、がんばらないことで心をほぐすこと。全編にわたり、とにかく肩の力を抜いて楽しんでいただければうれしいです。
出版は主婦と生活社、お値段は994円。全国書店さんにて発売中です!
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4月の教室風景
http://nambo.exblog.jp/19672459/
2014-04-12T21:37:00+09:00
2014-04-12T21:51:21+09:00
2014-04-12T21:37:17+09:00
ayuchao
料理教室こぼれ話
90年… ようやく判明した築年数……。私が暮らしはじめて3年半になりますが、そのあいだも台風や大雨や積雪による憂き目にあったことはまだないので、よくがんばったね、と思わず天を仰いでしんみり。丸2日間、桜の花びらとともに揺れていたわが家も、さっぱりと手入れされたあとは気分も新たに春らしい。
職人さんたちにお茶を出したら、なんだかベトナムみたいになった。砂まみれの路地にのびのび座って水玉グラスのお茶をすするおじさんたちは、なんとなしにベトナムの路上カフェを彷彿とさせました。
さて、料理教室ものびのび開催中です。
ベトナム料理クラスでは、土鍋ごはんを作りました。Com tay cam(コム・タイ・カム)、訳すと「取っ手ごはん」という料理。不思議なこの名前は、調理するときに使う土鍋に由来していて、取っ手が1つ付いた素焼き土鍋でしあげる米料理のことをいいます。ごはんは炊きこみだったりあんかけだったり、炒飯だったりとさまざま。私のレシピは、甘辛く炒めた鶏肉を鶏スープで炊いたごはんにのせて卓上で混ぜながら食べる、という混ぜごはんスタイル。食卓へ出す前、土鍋の底に少し直火をあてるとパチパチいって、おこげができて香ばしくなります。
レッスンではタイ米のパラッと軽い食感を味わいますが、日本米で作ってもひと味違うおいしさが楽しめます。冷めてからおにぎりにできますよ、と言うと、ちょうど明日がお花見という生徒さんにはピッタリのようでした。
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★料理教室Nam Boでは4月&5月レッスンのご予約を募集中です。開催日時、メニュー等は教室ウェブサイトよりご覧ください。 →こちら
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花見
http://nambo.exblog.jp/19651249/
2014-04-06T23:00:00+09:00
2014-04-07T17:10:26+09:00
2014-04-06T23:01:15+09:00
ayuchao
プライベート
白っぽくはかない美人さんや、薄桃色でかわいらしく丸まっているものやら、あちこちで桜が満開です。
今年のお花見は木津川で。土手の桜が見事に真っ盛りでした。
花よりだんごの仲間たちは心強い。野点に手作りの葛餅をいただき、喫茶店主の友人がコーヒーを淹れる。
私は花より杯で、舞い落ちてくる花弁を肴に一献。毎年そう思っているような気がするけれど、桜にはビールより日本酒が似合う。春の宴といっても、風がまだ冷たいからかもしれません。
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料理教室Nam Boでは、4月&5月レッスンのご予約を受け付け中です。
★詳細はこちら→ 料理教室Nam Boのホームページ
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4月&5月の料理教室
http://nambo.exblog.jp/19632079/
2014-04-01T20:36:00+09:00
2014-04-01T20:37:05+09:00
2014-04-01T20:36:08+09:00
ayuchao
お知らせ
★詳細はこちらから→ 「料理教室Nam Bo」ホームページ
ここ数日で、ひといきに花開きはじめた桜。
うちの近所の二条城はまだ3分咲きほど。花びらは空までこぼれ、黒々した枝がどこまでものびやかに広がり、まるで1枚の絵のように見えます。すれ違う人もみんな、上を見て歩いているような気がしてしまう。この時季だけは日本に帰りたいなぁと、ベトナムに長く暮らす友人が焦がれてつぶやいていたことを、桜を見るたびにいつも思い出します。
皆さまも、どうぞすてきなお花見を。
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ベトナムの鶏飯
http://nambo.exblog.jp/19628799/
2014-03-31T22:25:00+09:00
2014-04-01T00:26:50+09:00
2014-03-31T22:25:44+09:00
ayuchao
料理教室こぼれ話
今月は2種類の「鶏飯」を作ったので、ご紹介しようと思います。
中国の海南島が発祥、シンガポール、マレーシア、タイ、ベトナム…と華僑によってアジア各国へ伝播した鶏飯。鶏をゆでたスープで米を炊く、というスタイルは同じですが、めいめい好みのタレによって微妙な変化を遂げています。
ベトナムの南部では、しょうがのきいた甘辛いタレ、大豆しょうゆやホットチリソースなどが定番です。現地の食堂では、鶏肉を「ゆで」と「焼き」から選べるところが多い。ときに「ハーフ&ハーフ」もあり。
かわって中部地方・ホイアンへ足をのばすと、独特なスタイルの鶏飯を食べることができます。
ホイアンの鶏飯は、ゆで鶏がこまかく裂いてあるのが特徴。たまねぎや香草がどっさりトッピングされ、パラパラしたインディカ米とあわさって、まるでチキンライスサラダといった軽い1皿です。タレはみそとピーナッツがベース。さらに、米を炊くときにターメリックをまぜるのでレモンイエローのごはん。
ところで、このホイアン鶏飯を食べると、私はこの町で遭遇した大洪水を思い出します。バケツをひっくり返したような土砂降り雨のなか、ビーチサンダルのくるぶしでバシャバシャと水を蹴散らして、名物の鶏飯屋を訪ねました。明日にはすっかり水に埋もれてしまうことがわかっているって夜にも、ビニールテントの下は通常営業。酔狂なのは旅行者なのか、店のおばちゃんたちなのか。
もう7年も前のことなのに、私にはあのとき食べた鶏飯の味が、今でも忘れられないのです。
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掲載誌
http://nambo.exblog.jp/19625102/
2014-03-30T22:38:00+09:00
2014-03-30T22:42:39+09:00
2014-03-30T22:38:52+09:00
ayuchao
仕事あれこれ
料理やレシピではなく、私自身が取材されるというめずらしい事態。
暮らし方といっても、料理している以外は晩酌か昼寝か読書くらい、外へ出かけたってぷらぷら飲んでばかりで、あとはときどき旅に出るような生活です。「ライフスタイル」などと語れるものとは縁のない毎日ですが、私の生活観がベトナム料理といっしょに育まれてきたことは確かなので、そんなことをポツポツお話しました。こっそり手にとってくだされば嬉しいです。
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DVD『終電ごはん』が発売されました
http://nambo.exblog.jp/19614890/
2014-03-27T23:58:00+09:00
2014-03-28T00:00:49+09:00
2014-03-27T23:58:24+09:00
ayuchao
お知らせ
昨年の7月、10月とテレビ東京系でオンエアされた、シチュエーションコメディのような料理ドラマのような、なんとも不思議なトーンの深夜劇です。主演はお笑いコンビ・オードリーの若林さんと、酒井若菜さん、佐藤仁美さん。期間限定、さらに地域限定の放送だったにもかかわらず、いろいろな方からのご好評をいただき、このたびDVD化されたことを心より嬉しく思います。関西在住として、なんだか余計身にしみました…。
番組のためにご提案した新しいレシピたちも、コンパクトですてきなブックレットにしていただいています。ありがとうございます。
★amazonでの取り扱いは→ こちら
どうぞよろしくお願いします!
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マルシゲ食堂
http://nambo.exblog.jp/19602930/
2014-03-24T18:52:00+09:00
2014-03-25T23:52:23+09:00
2014-03-24T18:52:29+09:00
ayuchao
プライベート
いつも食堂と厨房を提供するのは、ファクトリーカフェ工船。京都の粋なるコーヒー焙煎人、オオヤミノルさんの城。
オオヤさんが料理にあわせて焙煎するスペシャルな豆も、楽しみのひとつ。フランス年の2014はパッケージもトリコロール仕立てでした。
私はこのイベントに初めお客として、途中からは厨房スタッフとして参加するようになり、なんだかんだで皆勤賞。フランスやトルコや中国など、いろいろな異国の知らない場所を、初江さんの料理と一緒に旅しています。
手足をパタパタと動かし頭をくるくる回転させたあとは、閉店後の賄いがお楽しみの時間。きゅっと酸っぱいサラダやピクルスがくたびれた体にはうれしく、鴨ソテーの端っこをふくふくとつまんだり、バリバリとかたいバゲットにリエットとマスタードをたっぷりぬって食べたり、スパイシーで甘いパンにチョコレートムースをのせたのをつまみに赤ワインをすすったり。フランス人はこういうものを食べてほっとしたりするのかなぁと、ふと思いました。
初江さんの料理は大胆なのに繊細で、奇をてらわないのにどの料理も新鮮なおいしさで、どっかりした軸が絶対にぶれません。和食だろうがフレンチだろうが中華だろうがエスニックだろうが、料理する人のフィルターにかかれば揺るぎない安心できる味になること。家庭料理の真髄ってそういうものだと思います。
オオヤさんのコーヒーもまた揺るぎなく、エッジがきいていて、飲んだ瞬間にいつも1本の太い直線が脳天へ突き抜ける。アーティストでもあるオオヤさんらしい、静かなる主張と独特の色気を感じます。家庭料理とアート。2つはまったく異なる世界観のようで、2人にかかればちゃんと繋がって形になる。個性というのは、こういう人たちのための言葉と思う。
初江さん率いるマルシゲ食堂からお呼びがかかれば、なにをおいても飛んでいく。若輩ひとり、ご縁あってすてきな食堂集団にまぜてもらい、毎年はかりしれない刺激をいただいているのでした。
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3月の教室、それからの銭湯
http://nambo.exblog.jp/19581997/
2014-03-18T22:47:00+09:00
2014-03-19T14:09:58+09:00
2014-03-18T22:47:18+09:00
ayuchao
料理教室こぼれ話
香ばしく焼いた豚肉、ほろほろのえびそぼろ、錦糸卵、甘酢っぱい野菜や香草などをごはんに添えて、混ぜごはんというベトナムでは珍しいスタイルにしあげる料理。フエにある老舗の食堂が生んだ名物料理で、元祖店では「五目めし」とおおざっぱな名前なのですが、ほかの店では「アンフーごはん」と食堂の名前を冠して親しまれています。アンフーはお化けというような意味をもち、その昔、食堂のそばにお墓が広がっていたからそのように呼ばれるようになったのだとか。
地元では実に素朴な大衆料理も、ホーチミンなど都市部にあるフエ料理レストランの手にかかれば、色とりどりの何種類もの具がごはんをぐるりとかこみ、豪奢なおめかし姿に変身。ところ変われば、というおおらかな空気がまた、ベトナム料理の魅力と思います。
ここ数日、ぶ厚いコートに手をのばすかどうしようかと迷う時間のほうが増えてきて、教室のあいだも寒さがゆるんできました。
体があたたかさに反応して入るスイッチは、人それぞれかと思いますが、私の場合は銭湯と、そのあとの生ビールです。たとえばその日の仕事は教室だけで、片付けが終わってふうっとひと息ついた夕間暮れ、今夜は銭湯にしようかなぁと思う。しんしん冷えこむ夜のお風呂は格別ですが、贔屓の銭湯はうちから10分ほど歩いた先にあるので、冬まっさかりは湯冷めを気にして足が遠のきます。だから、日が落ちる頃に銭湯へ出かけようと思いつくと、それはあたたかくなってきたという合図。
お風呂からあがると、番台のそばのカウンターで生ビールを飲みます。「なにか食べる?柿の種があるんよ」と銭湯の奥さんが言ってくれる。テレビを眺めながらぼんやりジョッキを傾けていると、新しいお客さんの開けた引き戸から涼しい風が吹いてくる。それがほてった肌にちょうどよく、春がきたなぁと思うのでした。
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『終電ごはん』、海をわたる
http://nambo.exblog.jp/19570251/
2014-03-15T19:10:00+09:00
2014-03-15T19:12:37+09:00
2014-03-15T19:11:02+09:00
ayuchao
仕事あれこれ
カバーが黒とピンクの2色になってかわいらしい。イラストも描き文字も、オリジナルデザインの空気を踏襲しての台湾アレンジでしょうか。
当りまえなんだけれど、料理名もレシピもぜんぶ漢字。実に新鮮です。
漫画の吹きだしも!
ちなみに、私のプロフィールには「越南及泰式料理講師。喜愛品酒、旅行、熱愛七十年代。」とあった。なるほど。
ベトナムやタイ以外の世界で、自分の料理が国境を越えたのはおそらく初めてのこと。台湾にも終電自炊している人がいるのかなぁとぼんやり想像をふくらませつつ、胸をワクワクさせられた最近のできごとです。
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レバーパテとサンドウィッチのレッスン
http://nambo.exblog.jp/19561344/
2014-03-12T23:46:00+09:00
2014-03-13T02:26:57+09:00
2014-03-13T02:16:06+09:00
ayuchao
料理教室こぼれ話
今日は10日間ぶりの料理教室でした。
レバーパテを作って、ベトナムのサンドウィッチ「バイン・ミー」にするレッスン。
植民地支配を受けていたフランスから、さまざまな影響を受けたベトナム料理。おもしろいのは、それを異文化としてそのまま受け継ぐのではなく、独自の食文化をうまく融合させているところです。たとえば、フランスパンなのにピュピュッと大豆しょうゆをふりかけるし、ハーブや唐辛子は欠かせないし、はさむパテにしたって、パンだけでなくおこわにのっけたりもするのです。包容力と、脚色力にあふれている。
今日のレッスンでは、ちょっと嬉しい出会いがありました。大好きなフランス料理屋のマダムと、バイン・ミー専門店を開いたという方がいらしてくれた。どちらも同じ京都在住、日々の営みは少しずつ違えども料理人の同士、ベトナム料理に恋焦がれる仲間だとわかった。
この町でベトナム料理を作るようになって、8度目の春。今時分、まだなにもついていない桜の枝の先っぽがちょびっとピンクに色づいているのを見つけてフッと嬉しくなるのですが、自分のやっていることはああいう感じかなぁと、ときどき思うことがあります。
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じゃがいものスープ
http://nambo.exblog.jp/19527149/
2014-03-03T14:41:00+09:00
2014-03-03T14:45:30+09:00
2014-03-03T14:41:46+09:00
ayuchao
料理教室こぼれ話
★詳細はこちら→ 料理教室Nam Boのホームページ
3月4日~8日は出張のため不在にします。この間、メール業務は行っていますが、お返事に通常より若干の遅れが出ますことをご了承ください。
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先週末の教室で作った、じゃがいものスープ。ベトナム北部の家庭料理です。
ベトナム料理のスープは、「canh(カイン)」と「sup(スップ)」の2種類にわけられます。
Canhは、ベトナムの食卓ではいつもどっしりした存在感。具がたっぷり入っているから、おかずのひとつとしてきちんと役割を果たし、これだけでごはんを食べる人もいるし、なにはともあれcanhがなければ食事が始まらないとでもいうような、大黒柱のような安心があります。大鉢にどさっと豪快に盛って、具はとり出してタレにつけて別に食べるという離れ技もみせる。
打って変わって、supはごちそうのためのスープ。おもてなし料理の前菜として小さなお椀でサーブされ、なかみにも蟹や魚の胃袋、ホワイトアスパラガスや白きくらげなど、味や見ためにも華やかな具が浮かびます。とろみがついてやわらかい食感なので、こちらはスルスルと啜って食べたいスープです。
日本のかつお昆布だしのように、ベトナムでは家庭料理では特に、あらかじめ別の食材でだしをとっておくということをしません。煮込んだ肉や魚、野菜は、ほとんどすべて具となります。決して繊細な味ではないけれど、いろいろな旨みがまざりあったスープには、体をじんわりと元気にしてくれるおいしさがあります。
スープを煮る日は時間がかかるので、レッスンではいつも、始まったらまず鍋を火にかけてしまいます。ときどき鍋の中をのぞいて面倒をみながら、そのあいまに野菜を切ったり、調味料をまぜてタレを作ったり、まな板やボウルを洗ったり。
レストランのようにできあがりの味だけではなく、作る時間に少しずつ変化していく料理の色や匂いを、生徒さんたちにも味わってほしいなぁと思うのでした。
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