「ラウ・カウ」という名の、三色寒天。
このあいだ作り方を学んだので、今日はその復習をしてみました。
このおやつ、特に旨いとか珍しいということもないのですが、ベトナムではたびたび目や口にするので、うーん作ってみたいな。とひそかに願っていたのでした。
かなりの弾力があり、ぷるんぷるんと心強い歯ごたえをしています。ベトナム人好みのポップでカラフルな色合いは、渋いココア色だったり、鮮やかな葉っぱの緑色だったり、ぽってり優しいコンデンスミルク色だったり。小さなプラスチックのカップに詰められて、甘ったるいヴァニラの匂いを漂わせながら、パン屋とかケーキ屋のショウケースに並べられている姿を見かけます。
きちんと専用型なんかもあったりして、そういうので作ると、写真のように可愛らしいできあがりになります。作れるようになったことが思いのほか嬉しくて、鶏やら魚やら花やら、細やかな模様の型をあれこれ買ってきてしまいました。
昔、小学校の給食献立に「三色ゼリー」というのがありました。ひし形の小さな容器で、桃・薄緑・アイボリーときれいな層状に冷やされた、ふわっと儚い口どけの冷菓。「ヨーグルト」や「冷凍みかん」とはちがって、1年に数回しか出会えない、ちょっと特別なデザートでした。
甘いものに食指を動かされることはほとんどないのに、ベトナムで「三色寒天」が妙に気になってしまうのは、そういう懐古的な理由のせいかもしれません。