昨日の夜、のんびりとビールなど飲みながら「グループサウンズ特集」というテレビ番組を見ていたのですが、これはなかなか興味深い音楽との出会いをしました。
グループサウンズというのは、ちょうど私の生まれる10年くらい前、1968年とか69年とかに流行していた音楽です。ビートルズやローリング・ストーンズに影響を受け、まるでロックとクラシックの間を紡ぐような、幼稚さとお洒落さのバランスを絶妙に保った楽曲たちは、当時「歌謡ロック」と呼ばれていたのだそう。にも関わらず、歌も楽器も全然うまくないし、歌手たちの姿はもうメルヘンチックですらあるのだけれど、彼らの一途さや情熱には、今や廃れつつある和製ポップのエネルギーを堂々と感じることができるのでした。
君のすてきなブラックコート
ふたりで歩く坂道に
こぼれるような鐘の音
離れたくないふたりの午後は
ブラックコーヒー飲みながら
街のテラスでお話ししましょう
オックスの「スワンの涙」などは、思わずうっとりするくらい、なんて洒脱な歌詞なのかしら。と感動してしまった。
日々、特別に昔の音楽ばかりを選んで聞いているわけではありません。
でもやっぱり、カラオケのスタートなら「恋のバカンス」がしっくりくるし、「白い小鳩」なんか抜群に格好良いと思うし、「木綿のハンカチーフ」は絶対に外せない。
そういう私はいつも、少しずつの時代は違えど、だいたい古い歌謡曲というやつで骨抜きになる性質のようです。