暦に忠実な食習慣にはきちんと理由があり、様々な理にかなっているので、そういう風習はできる限り実践したい。と考えています。
昨日は夏の土用。鰻の蒲焼を、おこわに炊き上げて食べました。暑さで疲れているとき弱っているとき、鰻なんか食べると、確かに体の内側はじんわりと潤っていきます。盛夏を迎える頃、夕方の縁側へ腰掛けビールなんか開けて、いつかのんびり鰻をつつけたら素敵やなぁと思う。
それから今日は、土用しじみも食べました。
私の大好きな、しじみの汁かけ御飯です。ベトナムに「汁ぶっかけ御飯」は数あれど、そうして私はどれも間違いなく大好きなのだけれど、このしじみ御飯は、毎年夏のヘヴィローテーションのひとつ。お味噌汁も良いけれど、しじみと聞くと、どうしてもこれを食べたくなってしまう。
丼へ盛った御飯の上に、茹でたしじみ、生の香味野菜をどっさりと、砕いたナッツや胡麻もふり、熱いだし汁をかけていただきます。底からザクザクと豪快にかき混ぜて、ずずーっとかっこむ。現地では、アミを発酵させた香りの強いペーストや、唐辛子をがんがん加えて。私はあっさり、しじみのおだしだけ。が好みですが。
さらさらと一気に御飯をかっこみ、貝の旨味も野菜の歯応えもしみじみ堪能し、ぱっと汗をかく。力強い夏の到来です。
食べものたちの滋養強壮パワーが、暑気払いをしてくれたのでしょうか。クーラーを止め、窓を開けると、部屋の中がとても安心する温度になりました。