今のうちに越してきて4度目の冬、発起して灯油ストーブを導入。
町家は暑さ以上に寒さが独特で、木枠から容赦なく入りこむすきま風と、薄いガラス窓からじんわりしみわたる冷気に、空調のやわらかな温風が気弱にまみえる年月でした。さらに、うちのような古い間取りでは、電気もガスも具合よくひこうと思うとさまざまな制約がうまれる。それで、床に線を引かなくてもいい図案を、今年は思いきってえらんでみました。やかんはもちろん、鍋ならスープや煮込みも作ることができるよと、まわりの料理好きがそろって教えてくれたのも一票。
青森県では、冬のあいだストーブ列車というのが走るんだそうです。
石炭で赤々と燃えるだるまストーブをのせたノスタルジック車両が、一面の雪景色のなかをひた走る。乗客がストーブの上でするめを焼いたりもするから、車内じゅうに香ばしい匂いがまき散らかったりもしてにぎやかで、みんなの交流の場にもなっているらしい。
呑兵衛つどう家呑み酒場では、冬になるとお客と一緒に外気もスルリとくっついてくる。でも、かこむ火でするめをあぶり、おでんやポトフを炊いて熱燗をつけて、やかんのお湯でコーヒーを淹れたりできたら。外であつまって飲むのとはちがう心地の、あたたかな宴席になりそうと思う。
うちもストーブ列車にしようと、わが家の新しい相棒と千客万来を願うのでした。
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早いもので、今年最後となるレッスンのスケジュールを更新しました。12月は毎年、師走の集まりにぴったりのお鍋や、たちのぼる湯気に思わずホッとなるようなスープ料理など、暑い国のあったかメニューがそろいぶみです。皆さまのご予約を心よりお待ちしています。
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